Q02: YAGレーザ溶接機の選定

カタログ等に表記されている仕様と、表記にはない『加工性能』が重要です。

 

レーザ溶接の場合、各機種のビーム特性が異なる為、実際の加工サンプルを評価する必要があり、そのため実験室ではサンプル加工を実施してワークに合った条件を確認してから仕様を決定する事が一般的です。

 

例えば、10W機と25W機で5Jの加工を比較した場合、ビーム特性差によって、同一エネルギーであっても加工条件に差が出る場合があります。(レーザ溶接の場合、大は小をかねない場合がある)

 

1.溶接したいワークの加工方法を決める(スポット?シーム?

 

2.スポット溶接の場合、材質とワークの形状、質量が重要。

   目安として1mm以下の場合UJ-075A以下の機種、それ以上はUJ-175A以上の機種。

 

3.シーム溶接の場合、磁石に反応する材料で速度を求めないのであればUJ-075A以下。

  初期投資を抑えて速度も問わないのであればUJ-350A等のYAGを、高品質な溶接

  であればファイバレーザを推奨します!  

 

■ 予算は?

基本装備でCCD出射ユニットまで含めた小型機の大凡目安として・・・

YAGの予算(Peak 4kW@25W)    ・・・400万位~

ファイバの予算(Peak 0.3kW@300W機)・・・600万位~

 

特に微細溶接高反射材料(銅やアルミ高融点材料(タングステン、モリブデン)

などでは、加入熱により溶接異常が発生しやすく、ビーム特性以外にも治具や波形制御等の最適化で余分なスパッタ等を低減し溶接品質を向上させる例が多々あります。

*ご希望の材質や質量によって異なる加工具合は弊社実験室で、比較確認して頂けます!

レーザ溶接機以外にも、光ファイバー種類や径出射結像比レンズの種類等の周辺機器(特に治具は重要)も加工に大きく影響を与えるので、これらの選定結果によってレーザ溶接機の機種や分岐仕様を決定する事が可能になります。

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