よくあるご質問

 

Q: 「W」と「J」(ジュール)とは? 

【回答】

レーザ溶接機のカタログに記載がある、あまり聞き慣れないJ(ジュール)。ここではJとWの関係を説明します。

参考までにその語源はジェームズ・プレスコット・ジュール氏というイギリスの物理学者だそうです。

 

単発のエネルギー値(J)

   → 1回の加工(レーザ照射)スポット溶接に必要なエネルギーの単位

 

平均出力値    (W)

   → 1秒間にレーザ照射可能な容量

【例】

25J/25Wのレーザ溶接機であれば、25Jを1秒間に1回。

又は単発Jが5Jであれば、1秒間に5J×5回=25W照射可能です。

(*メーカや機種の違いで、限界値での照射可能な範囲が異なります)

1秒間に必要なJ数を計算する事でYAGレーザ溶接機の選定目安としています。

 

重要! J(ジュール)× 1秒間の照射数 = W(ワット)

                      * 詳細は下記の図を参照ください。

 

 

 

参考までに: レーザ溶接の場合、J値以外の要素も重要になります。

 

【 イメージ図 】

 

 

Q:ファイバレーザで困っています

【回答】 その課題、UWが解消します!  →詳細はファイバレーザ

 

・実際に加工を試せない

・初期導入費用が高額である

YAGと異なり現場での修理が困難

直上照射したいが角度を必要とする

反射光の影響で時々出力不安定になる

・反射光異常を検出して停止するが復旧に時間が掛かる

・簡単な修理であっても現場対応が取れず、海外輸送等に発展する

 

 

Q: レーザ溶接、プラズマアーク溶接、TIG溶接とあると思いますが、溶接時の違いと、そのメリットやデメリットは?

【回答】

溶接に必要なエネルギー密度で比較すると、『TIG → プラズマ → レーザ』と言う順番でレーザが優れています。

プラズマアーク溶接とTIG溶接のどちらもアークを利用する点では同類の工法になります。プラズマアーク溶接、TIG溶接、アルゴン溶接類は全てアーク溶接の中に入ります。

 

        詳細は → レーザの部屋Q08 YAGとアークのスポット溶接例

 

Q:同時分岐と時間分岐では何が違いますか?

【回答】 レーザが出力されるパターンが違います。

 

レーザ溶接機には必要な出力選定の他に『分岐仕様』も重要なポイントとなります。
溶接個所が複数である場合や、レーザ溶接機を複数の自動機に対応させる事が可能です。

同時分岐(Energy Sharing)と時間分岐(Time Sharing)の選択が可能です。

 

 


 

Q:UJ-010/015/025Aの出力は類似していますが、なぜ3機種必要ですか?

【回答】 ビーム特性が異なり、加工性も違うからです。

 

『大は小をかねる』と言うことわざがあります。価格が同じであれば誰でも出力が高い製品を選択するのが普通の考え方です。が、YAGレーザの場合はその限りでは無さそうです。

希望する加工精度や状態が、その出力レンジ内であってもレーザ溶接機の機種が異なるだけで思った様に加工ができない場合があります。その大きな原因の一つがエネルギー(J)だけでは表せない『ビーム特性』の差である事が要因の1つです。

UJ-010A015A025Aの3機種は、『ビーム特性』が異なります。実際に3機種の加工特性

を同じエネルギー(J)で比較してみました。

                          →詳細はレーザ溶接実験

 

 

金型補修/肉盛は可能ですか?

【回答】YAGレーザ溶接機『UJシリーズ』で、ある程度の金型補修/肉盛は可能です。

 実用には、XYステージや安全具等の周辺機器が重要な要素になるので、市場では専用機が多様されています。弊社では通常の精密溶接と同様の出射光学系+4軸ステージを用いて肉盛を行いました。レーザ金型補修経験があり周辺機器を持つメーカ様への提案を考えています。

 

Q:YAGレーザ溶接機の導入費用は、どの程度必要でしょうか?

【回答】 機種によって異なりますが、製品の構成は下記の仕様が一般的です。

1.レーザ溶接機本体

2.光ファイバー  (約10万円~15万円程度) *レーザ光を出射ユニットに送る

3.出射ユニット  (約08万円~80万円程度) *レーザ光を集光する加工ヘッド

4.輸送費     (東京起点:でチャーター便料金)

5.現地調整費    (日本国内10万円~15万円+交通宿泊費)

通常出射ユニットの単1分岐仕様の場合のお見積もり例(納品場所:関東近県)

レーザ溶接機+35万円前後程度の費用が別途必要になる目安です。

 

 

Q: YAGレーザ溶接機のランニングコストは、どの位必要でしょうか?

【回答】 機種や使用方法によって異なりますが、下記の使用条件で見込まれる目安をご紹介します。

 

■ 使用条件

・定格の80%出力時の電力で計算

・稼働率=50% (稼働時間12h/日、20日稼働)

・電気は東京地区料金(201210月現在値参照)

・消耗品は希望小売価格、推奨交換時期で交換を想定

・ランプ寿命値は、実績値で計算

・水冷式装置に必要な『チラークーラ電力』又は『水道代』は含みません。

              

 

■ 機種別年間ランニングコスト=『電気料金』+『消耗品』

UJ-025A( 25W以下) : 約 15万円前後

UJ-075A(100W以下) : 約 20万円前後

UJ-175A(150W以下) : 約 30万円前後

UJ-350A(350W以下) : 約 35万円前後

Q:メーカに依頼しなければならないメンテナンス費用は?

【回答】機種や使用方法によって異なりますが、下記の使用条件で見込まれる目安をご紹介します。

 

■ メーカメンテナンス/修理費用 (2年間保証)

光学部品洗浄+再調整(通常24時間稼働機=2年に1回推奨)

* 3年~5年に1回程度を推奨しております。

* 各機種別の交換部品を含む(YAGロッドのOリング、レンズ洗浄費等)

* 別途、交通費+宿泊費(東京・埼玉・千葉・神奈川は不要)が必要になります。

* 作業時間=4h~6h程度必要

* メンテ後に、加工条件の再現確認をお願いします。

* 上記作業は1名分の費用となります。(標準1名の作業です)

 

【 メンテナンス費用例 】 *単一分岐仕様 

  (分岐仕様によって光学部品点数が異なる為、±20%程度の費用が前後します。)

UJ-025A( 25W以下): 10万円

UJ-075A(100W以下): 13万円

UJ-175A(150W以下): 15万円

UJ-350A(350W以下): 20万円

 

Q: YAGロッドは消耗品ですか?

【回答】 弊社ではYAGロッドを消耗品と考えておりません。

通常の使用環境/方法であれば、損傷しない光学部品です。
過去の実績で3~5年に一度のメーカメンテナンスを実施して頂ければ問題なく使用できます。
また、YAGロッドも2年間の保証範囲です。

 

Q: YAGレーザ導入の時に必要な用意はありますか?

【回答】 はい。機種によって異なりますが主に2点あります。

 

1.電源 AC200/220V 【50/60Hz】 (容量は仕様書参照。GNDが必要。)

 

2.チラー等の冷却水 (強制空冷式には不要)

 

■ 設置場所の確保

 

   YAGレーザ溶接機の電源としてAC200Vが必要になり、電源ケーブルは丸型圧着

   端子状態で出荷します。(機種別詳細は仕様参照)

   よって、用意頂く電源と接続する方法の検討が必要になります。

   (コネクターの用意等)

 

日本国内の場合、屋内であれば問題は少ないです。極端に温度差があると結露する

可能性があるので温度変化の少ない環境が最適です。

    振動に対しても懸念があるのですが発振器内部である程度の対策をしております。

   (プレス機等の横で使用して頂いている例もあります)

 

   機種によって異なりますが、放熱スペースと発振器のメンテナンス(ランプ交換)

   を考慮したスペースの確保も必要となります。

   また、レーザ装置内部にクーラユニットを装備しており、空冷機であっても内部を

   水冷しています。よって、内部の循環水が凍結しない場所の選定も必要となり、

   長期の停止/輸送時の注意として、イオン交換樹脂が腐食、水が氷る等の被害を

   回避する為に水を抜きが必要になります。詳細は取扱説明書に記載してあります。

   イオン交換樹脂= 精製水の純度を確保する為に必要な消耗品

   (交換推奨サイクルは6ヵ月)

 

■ 周辺設備

 

光ファイバー:YAGレーザ溶接機と加工点付近まで接続しますが、床面等に置くと事故

       の危険がある為に処理が必要になります。

       (処理=下記の図を参照ください)

 

出射ユニット:保持する為のステージが必要になります。

 

制 御   :YAGレーザ溶接機を外部からの制御を行う場合、事前にI/Oの準備が必要

       となります。

 

ガ ス   :加工に不活性ガス等が必要な場合は、治具等の他に周辺機器の準備が必要

       になります。

 

  その他、下記の図を参考にしてください。


 

Q: どの様な故障が多いですか?

【回答】最も多い故障の一つに『光ファイバーの焼損』が挙げられます。

光ファイバーは自然劣化の少ない部品であり、定期交換を推奨していません。

知る限りの長い使用例は20年以上の製品があります。

 

端面焼損した瞬間時の写真



焼損する原因

1.端面にゴミが付着する

2.物理的な応力による断線

3.規定値を超える投入パワーや

  折り曲げによる故障

1.の不良原因は、お客様で移設等に『脱着』を行う事が最も多い事が見られます。

端面は目視での確認が困難であり約50倍程度の拡大鏡が必要となります。

また確認後に再装着する場合も端面を損傷しない様に注意を払う必要があります。

 

★ 光ファイバー取扱い注意点

焼損したファイバーの粉塵を処理せずに、新しい光ファイバーを装着してしまい再損傷してしまう例が多くあります。

焼損時に発生するゴミ類は周辺機器に対しても付着するので、適切に洗浄処理を行い正しく交換処置を行う事を推奨します。

 

■ 光ファイバーが端面損傷した場合の現象例

・パワーモニター値は正常であるが、レーザ出力(加工)が弱くなる。または出ない。

・ガイド光が出ない。又は拡散している。

・何度交換しても焼損してしまう場合があります。(上記、注意点参照)

 

 

 

 

光ファイバーの固定不良

■ 光ファイバーの固定不良

・許容曲げ直径処理が不十分

 (推奨300mm以上 *種類による)

・出口側約300mm程度は直線が好ま

 しいく特に付け根部分の曲げには

 注意が必要です。

・光ファイバーを床に置き、踏まな

 い為等の工夫が必要です。

 

 

光ファイバーの固定例

 

  

注意:お客様による光ファイバー脱着を推奨していません。

 * 光ファイバーの取り扱い等を必要とするお客様には、別途、取扱指導と専用治具の

  用意がございますのでお気軽にご相談ください。

  

Q: YAGレーザ溶接機を使用する場合、法的な規制や規格がありますか?

【回答】  安全にご使用頂く為の推奨規格と、輸出の際には必要な書類申請があります。

                                         詳細はこちら

 

 

Q: 製品のアフターサービス体制は?

【回答】 保証期間が過ぎて故障した場合は有償修理対応をさせて頂きます。

 

■ 修理費用

・保証期間外の故障には有償で対応させて頂きます。

・部品代と工数/移動宿泊費が必要であり事前にお見積りさせて頂きます。

・万が一保証期間外であっても製品構造の不具合である事が明白な場合は誠意を持って

 詳細をご説明の上、保証修理させて頂きます。

・製品販売後7年間、部品を供給可能です。

・製品保証は2年間保証です。

・サービス対応は、受付後24h以内の復旧を目指します。

 

■ 海外のサポート

【中国国内のサービス+ASEAN地域】

United Winners Laser Co., Ltd. のサポートを受ける事が可能です。

 (中国、タイ、台湾、韓国、マレーシア、シンガポール)

・中国のサービス対応は日本国内同様24h以内の復旧を目指します。

 中国での調整費用は無償です!(交通費は必要)

 (他の地域のサービス対応は48h以内目安)

・修理費用は現地価格で実施しております。

UW JAPAN株式会社直営のタイを起点に、日本語でサービス体制をサポート可能です。

 タイ拠点 UW LASER JAPAN(Thailand) Co.,LTD

 

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